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甘粕建築設計事務所
回廊の家
都内のマンション一室のリノベーションである。
クライアントはアパレル関係の編集者で、日常的に活用している撮影スタジオのような白いカラースキームで、光の陰影やグラデーションを感じられる空間を望まれた。
既存住戸は11m×9mと正方形に近い平面が、RC造の躯体で、ナインスクエア状に分節された構成になっていた。住空間としては奥行きが深く、窓際は明るいが玄関までは自然光は到達していなかった。
そこで、我々が計画したのは、中央に複数の開口を持った台所を置いて、それを取り囲むように居室を配置した。台所を中心に、8の字型の動線も確保でき、対流性のある明るい環境に変わった。
リビングダイニングは、玄関からぐるりとまわりこむ回廊がそのまま拡張されたような空間とした。
アトリエスペースは、家族の勉強スペースであり、将来的には個室化もできる。他よりも白の多い部屋で、玄関までの光量を残している。
回廊の形式によって、バルコニー側から入り込んだ日照は玄関まで届き、なにより子供たちが走りまわれるような回遊性は、限られた空間でもかなりのびやかな場となった。
回廊の家
所在地:東京都
延床面積:97.32㎡(改修部分)
用途:住戸
種別:内装改修
設計期間:2019.7~10
内装工事期間:2019.9~2020.2(解体工事含む)
設計:甘粕敦彦+nenlin
施工:アクアビルドジャパン株式会社
撮影:長谷川健太
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