​窓の窓

目黒川沿いに建つ築30年鉄筋コンクリート造のマンション一室の改修計画である。

川側の角部屋で、桜の緑道や都市の開けた風景に恵まれた場所だった。マンション一室という限られた空間、そして躯体が変更できない条件下で、どうすればより豊かな外部を住環境に取り込めるかを試みた。

そこで、内外の接続部である窓をきっかけとして設計を始めた。既存では室ごとに分節された平面構成だったが、大部屋にすることで3連の窓になり、風景がつながった。そして、窓からよりたくさんの光を内側に導き、窓周りも居場所になるような造作を設けた。さらに、新しい間仕切りにも既存窓と対面するように窓を開けた。生活のさまざまなシーンと外の風景が重なり合うような住空間となった。

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窓の窓

所在地：東京都目黒区

延床面積：57.3m2(専有部分)

構造形式：鉄筋コンクリート造

規模：地上7階建（改修部分6階）

用途：住戸

種別：内装改修

設計期間：2015年11月～2016年3月

工事期間：2015年2月～2016年4月(解体工事含む)

設計：甘粕敦彦＋簾藤麻木

施工：有限会社月造

撮影：長谷川健太